忍者ブログ
社会・思想系ブログ(ブログ内検索、ぜひ、使って下さい)
[17] [16] [15] [14] [13] [12] [11] [10] [9] [8] [7]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

最近、世界的な、天然資源の高騰によって、最近のいうところの、非米もしくは反米諸国が、段々と、結束しはじめ、最近は、どうやってみても、あまりにも、横暴に見えるアメリカを、何とかしなければいけない、というような、雰囲気が満ちてきた。

これは、主に、一般的には、アメリカの圧倒的な軍事力と、経済支配力の強さ(強引な強さ)に向けられている批判と考えると良い。

ちょうど、安部政権の自民党が大敗したのと、非常に似た雰囲気で、世界ではアメリカの支持率は、どんどん下がっている。それくらい、アメリカの人気は世界的標準では、落ちているといっていいんではないかと思う。

そこで、勢いついて、今こそ、アメリカを叩くべきだ、というような、昔風な右翼が、日本ではなく、中小資源国や、欧州の一般大衆とか、南米の庶民、などから出てきているようであり、フランスなどは、どうも、中立のようだが、南米などでは、明らかに、反米政権ができており、これが、最近、羨望の的になりつつある中国にラブコールを送っていて、中国もここぞとばかり、それらの国に中国製品を輸出しまくっている。

石油産出国のスーダンなどでは、スーダンがアラブとの関係で、色々と紛争がある中、中国人は、人海戦術で、何百人も移民して、あちこちで、石油を掘っているらしい。スーダン国内は、内戦のはず?なのにだ。

もしかしたら、内戦?というのは、、、、まあ、いいか。

さて、これに続いて、ロシアが、いよいよ、原油と貿易の決済をルーブルで行うように決定し、さらに、イランを含む産油国が、日本に、円建てして、石油を買うように、要請したらしく、実際に、過去、何十年も続いた、ドル建て原油体性が、崩壊しようとしている。

原油とのバランスがあってこそ(=交換価値)ドルは、意味があるのだが、もし、原油と交換できないならば、極端にいえば、紙切れになってしまう。

ただ、現状では、その他の多くの天然資源は、いまだにドル建てであり、貿易もドルで計算する。なぜならば、色々な、天然資源は、いまだに、国際市場で、取引するときは、ドルだからだ。これは、国際会議では、英語を使うのと似ている。今までもそうだったので、ということで、長いこと続いている習慣といっていい。

しかし、それが崩れるとき、アメリカは落ちるだろうという意見が、かなりレベルの高い、今まではずしたことのないような言論人の間で増えてきている。

しかし、私は思う。資源と、お金があって、産業力がある。軍事もある。原爆もあるとしても、

最終的に勝敗を決めるのは、発明力、産業発明力であり、産業力ではないのではないかと。

また、大きな勝利を手にするのは、ビジネス力がある人ではなく、ビジネス発明力がある人じゃないかと。

第二次大戦の、ドイツと日本は、産業力では、けっして、英米に劣ってはいなかった。
しかし、
産業発明力、もしくは、発明力において、ドイツの場合は難しくなるが、たしかに、ドイツは、ジェット戦闘機から、ロケットミサイルまで、英米でさえ、全く実現できなかった、スーパーテクノロジーを持っていた。

しかし、イギリスは、日本人の発明である、八木アンテナを使って、レーダーを発明して、圧倒的に数の多い、ドイツ空軍に、イギリス爆撃を、諦めさせることに成功している。これは、見逃されがちな第二次大戦の一面であり、アメリカのいわゆる物量作戦の前に、イギリス空軍が、レーダーを作って、なんと、一部は木製飛行機で、ドイツの鋼鉄飛行機を撃墜していたらしい。

ここで、イギリスの、発明力には、日本もドイツも、サッカーの試合風にいうならば、惜敗している。あと一歩、やっていれば、できたかもしれないのに、一番、実用的なところの発明力に、日本とドイツは、欠けていた。

ヒトラー政権は、実に驚くべき、大発明を成し遂げているし、日本は、ドイツには及ばないかもしれないが、後発の東洋の一国としては、十分すぎるほど、頑張って、後に世界一といわれる製造業につながるようなレベルの産業基盤を作った。

よって、繰り返すが、「産業力」では、日本もドイツも、決して負けてなかったし、逆に勝っていたケースも多かったとも思える。

しかし、レーダーに捉えられながら、ゼロ戦が、神風攻撃をしてくるようでは、どう考えても負けてしまう。さらには、近接信管(ゼロ戦が、近くにくると爆発する船から撃つ大砲の弾)で、打ち落とされるので、神風攻撃は、実は、この、近接信管技術(これも、レーダー技術の応用)のアメリカ人の発明力がなかったら、また、レーダーがなかったら、驚くほど有効な戦術だった可能性が、かなり高いのだ。(ここら辺は、常識的に考えてほしい)。

しかし!である。アメリカとイギリスは、発明力、において、日本とドイツを、最終的にしのいでいた。あの戦争で、最も威力を発揮したのは、レーダー、と、近接信管であり、原爆ではない。

恐らく、原爆は、その後の数年で、どちらにせよ、出来ていただろう。しかし、あの戦争時においては、圧倒的に重要だったのは、レーダーと、近接信管(レーダーの応用)であり、さらにいうと、アメリカ軍が、南太平洋で、日本軍の支配下にあった島々に、上陸するときに、発明した、水陸両用車である。

本来、上陸作戦というのは、相手方が、機関銃を何千丁も構えているところに、上陸しようとするのだから、しかも、そこは海であり、見え見え、であり、撃ってくれ、といわんばかりであり、しかも、南洋では、サンゴ礁があって、しかも、ボートから降りるときに、邪魔になって、止まった標的と化し全滅しかねない。

事実、イギリス軍は、第一次大戦で、トルコ上陸作戦というのを、数万人単位で行って、ほとんど全滅している。理由は簡単で、海から陸に上がろうとするところを、待ち構えていた、何千丁のマシンガンに、まるで、止まった標的のように、狙い撃ちされたからだ。結果は、イギリス軍の、大惨敗であった。

このときの指揮官が、後のイギリス軍最高司令官になるチャーチルであり、イギリス軍的には、太平洋における、あらゆる上陸作戦は、日本軍が、既に陣地を押さえている以上、かなり困難であると考えていたに違いなかった。(この辺も、当時の状況を、常識的に、再現してみてほしい)

そこで、とある、アメリカの車の会社の、開発者が、密かに、水陸両用車、という、最近では当たり前になった、海から陸に向かってくる戦車のような、アレを発明した。発明したのは、たった一人の技術者である。

硫黄島の指揮官として、アメリカ軍や、アメリカ軍の歴史という意味でも大変尊敬されている、栗林中将は、この、水陸両用車を、見たときに、これは、負ける可能性が急に高くなった、といった?とされる(この辺は、あやしい)。

が、しかし、栗林中将ほどの人物であれば、言っていたとしてもおかしくない。上陸作戦というのは、前述の、イギリス軍のトルコ上陸作戦の、大敗北・全滅で、当時としては、当時の最高の教育を受けた人でも、失敗するはずだった。

しかし、そこで、前述の、水陸両用車が、初登場し、なんと、上陸した後、車として動き出したのを見て、当時のインテリ軍人は、度肝を抜かれただろう。

しかし、硫黄島の日本兵は、そうではなかった。彼らは、主に、首都圏などの、商店街などの出身者が多かったらしく、魚屋とか、土建屋とか、そういう人が多かったそうだ。

そういう人っていうのは、意外と、理論などには、左右されないものであり、そういう人たちを甘く見ると、圧倒的に有利であるはずが、大打撃を受けることになる。

硫黄島の戦いでは、魚屋のオッサンや、肉屋のオッサンたちが、見えない敵に向かって、上向きに手動で、ミニロケット弾のようなのを、まるで、バスケットボールの3ポイントシュートではないが、遠くに向かって、撃ち続けた、かろうじて上陸したアメリカ兵も、「空から」ロケット弾が降ってきて、どこから来るのかわからず、左右にいた友人が、次々と倒れていくのを見て、地獄のような思いをしたという。

この栗林中将の、洞窟に隠れながら、計算をして、見えないところから、敵軍を空から攻撃するという、しかも、使うのは、手動で角度を調整する、ミニロケット弾のようなものだけであり、シンプルでかつ、驚くほど、効率的であり、アメリカ軍でも、栗田中将の評価は、驚くほど高く、中には、それを崇拝し、映画まで作ってしまった人もいる(クリントイーストウッド)。

しかし、その栗林中将も、いわゆる、兵糧攻め、いわゆる物量作戦には、勝てなかった。しかし、それでも、敵ながら、あっぱれであると、いまだに、アメリカ軍から、尊敬されているようだ。

アメリカ、イギリスというのは、初期の海賊型および、奴隷型の植民地時代を除いては、発明で成り上がってきた国だ。この伝統は、驚くほど、重い。

たとえばだが、スペインの無敵艦隊を負かしたときも、ナポレオンの海軍を負かしたときも、非常に地味なのだが、勝敗を決めたのは、「大砲の長さ」であったことが、最近わかってきたようだ。この辺は、まだ、詳細はわからないが、そういった、細かい技術革新を、決して怠らない、というところに、アメリカ人魂、イギリス人魂が、あると、私は、そう考える。

日本や、ドイツの、そういった意味での、工業力というか、魂、も、世界全体でいえば、相当なレベルである。恐らく、フランスも入れれば、5本の指、ということになるだろう。

しかし、ドイツの発明力は、確かに凄かったのだが、どうも、大掛かり過ぎたというか、何かどこかに、無駄があったというか、決して、こんな偉そうなことをいえる立場ではないが、それは、いわば、勝つことを目的としていた。

それにたいし、イギリス軍、アメリカ軍の、発明であるレーダーや、近接信管は、負けないことを目的としていた。

こういうケースは古来からあって、負けないことを目的としたほうが勝つ場合が多いが、近代、現代においては、それが、発明力におおいに依存しているという意味で、最終的には、どちらが、発明力において、優れているかで決まる。

実は、技術の進歩があった時代においては、これは、常にそうだったのだ。

技術に変化がない次代には、もっと、心理戦とか、戦略が重要になるが、発明力が優れているほうが、どうしても、勝つようになっているとしかいいようがない。

ここまでは、軍事的発明力についてだが、産業的な発明力という意味では、ドイツも日本も、アメリカに決して負けていないし、勝っている部分もある。かといって、アメリカの産業的発明力がダメかというと、とんでもない。

アメリカは、原爆、原子力発電、電子機器、テレビ、洗濯機、掃除機、冷蔵庫、自動車、電球、コンピュータ。など、アメリカ人が発明したものを挙げたらきりがない。

また、軍事に戻ってしまうが、あの、ステルス戦闘機ほど、ソ連を驚かせたものはなかったと思う。ステルス戦闘機が公開された頃から、ソ連が崩壊しはじめたりしたのは、決して偶然とは思えない。

よって、ソ連は、軍事的産業発明力、はあったのだが、あったのだが、それが、アメリカに及ばなかった、といえる。

いわゆる、「アメリカの衰退論」というのを述べる場合、本当にそうならば、アメリカの発明力も、衰退するという前提でないと、私には、懸念事項がいくつも残る。

あのソ連でさえ、ステルスという、元はといえば、ほんの数人の技術者が考え出したアイディアによって、崩壊するのだ。

日本のあらゆる攻撃や、防御は、レーダーと、近接信管で、完璧に破られてしまった。

また、日本が勝った例としては、日本が発明した下瀬火薬だけで、ロシア艦隊は、全滅した。

西部劇で有名な、ビリーザキッド、というカウボーイは、歴史上、はじめて、リボルバー(回転式連発銃)を使ったので、急に有名になったともいう。火縄銃の幕府軍に対して、リボルバーも持っていた薩長連合が勝ったのも、当然といえば、当然となる。

普通の戦争は、こういう風に決まることが多い。

ただ、日本の中国への侵攻とか、ドイツのロシアへの侵攻、アメリカのベトナム、イラクへの侵攻、というような、一方的な侵攻の場合、一般市民が、束になって襲ってくるので、いくら凄い兵器を持っていても、最終的には、負ける場合が多く、こういうのを、ゲリラ戦争というが、歴史は、最新兵器では、ゲリラには勝てないといっている。

で、最初の主題である、「アメリカの没落」などということをいう場合、真っ先に考えなければいけないのは、アメリカの世界的支配力とか、資源の支配力とか、アメリカドルの立場、という観点で見るのは、至極、重要であるが、やはり、産業発明力も含めた、外交的な相対的な強さなども、考慮に入れて、それでも、やはり、アメリカは、没落する、というならば、実際にそうなるだろうし、ごく自然にそうなるだろう。

しかし、現段階では、アメリカには、まだ、発明力と、産業発明力が残っている。確かに、アメリカおよびアメリカ国民は、実質的、現実的に借金漬けであり、ドル石油体制も、崩壊秒読みか、とも思えてきた。

そこで、アメリカが没落、という表現をする場合、かつての、イギリス(大英帝国としてのイギリス)の没落を見てみると、それが、アメリカの今の姿と似ている可能性があることに気づく。

そういう意味であるならば、アメリカは、イギリスが、1800年代、正しく、世界帝国を成していた状態から、第一次、第二次大戦を通して、段々と弱っていった=没落、と、そう考えることができると思う。

イギリスの通貨は、今でもポンドだが、大英帝国時代には、日本も含めて、ポンド金本位制だったわけで、これが、崩れ始めるのが、第一次大戦後であり、世界を未曾有の大不況が襲った頃とされているが、

実際に、この大不況時代というのは、その前の、あまりにも凄すぎた拡大成長時代(その時代に、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、自動車などが発明されている、もちろん電球も、電気も、、)に比べて、大不況といっているのであって、当時の、大不況、、のはずのアメリカ人家庭には、車が、一家に一台、既にあったのである。ラジオもあるのが、普通、通信販売、映画を見る習慣、など、ほとんどの、現代的生活基盤が、整った上での、ジャズを聴きながら、といったような、モダンな世界での大恐慌であるので、普通の大恐慌とは違う。

ちなみに、こないだ見たドキュメンタリーで、アメリカで最初の、車専門のチェーン店が生まれたのは大恐慌時代であり、ペプシVSコーラ戦争が始まったのも、大恐慌時代だそうだ。

その頃の日本やアジアの悲惨さからすれば、なにが大恐慌だ、と怒りたくなるような贅沢な大恐慌だったといえる。

しかし、それまでの世界の支配者であったイギリスでは、そうではなかった。国がおかしくなると、上から下までおかしくなるもので、なんと、イギリスの王様が、アメリカ人女性と、駆け落ちすることとなり、王室から引退してしまうという、一大スキャンダルが起きた。今の、女王は、たしか、その妹だったか、。。

イギリスも第一次大戦の勝利による戦勝景気はあったようであり、確か、本格的に、ロンドンを中心とする、地下鉄網や、最近まで日本にあったような、地下鉄網に合わせた、ショッピングセンターとか、住宅地とか、ベットタウンなどという発想が生まれて、育ったのが当時のイギリスで、ロンドンから、少し離れた郊外から、ロンドンへ通勤する、という、イギリス初のサラリーマン家庭(郊外に家を持って、電車通勤する)スタイルが生まれた。

ロンドンは、段々と、住宅地としての意味を失い、映画館とか、劇場とか、目玉商品を見に行くところになったそうだった(これは、第一次大戦後の、イギリス戦勝景気の頃の話である)。。

恐らく、こういう生活スタイルというか、都市モデルを見て、感心した日本のビジネスマンが、戦前に実験的に、戦後に本格的に、こういった都市モデルというのを、輸入したと思われる。

ちなみに、蒸気機関車は、イギリス人の発明だったが、モノレールも、イギリス人の発明であるらしい。発明の動機は、より、すべらないように、騒音が少なくなるように、だったようだ。

もちろん、世界初の地下鉄の発明もイギリスだった。

アメリカ、イギリスというのは、国民性なのは、最近のインターネット、IPodでもいいのだが、産業発明力が、ある。

一方、日本製品や、ドイツ製品が、優れているのは、世界中の人が知っていることだ。しかし、日本とドイツに、イギリスやアメリカのような、「総合的発明力」があるかというと、かなり厳しい。

ドイツ人は、私の感じでは、かなり大雑把な枠組みを造ったりするのが得意だが、単発的な発見は少ない。逆に日本は、単発的な発見が、時に驚くほど多い。

たとえば、レーダーの八木アンテナは日本人が発明したのに、それを、総合的に産業発明的にもしくは、軍事発明的に発展させたのは、アメリカ人だった。

また、最初の、ガソリン式自動車を発明したのは、ドイツ人だったが、それを、ビジネスとして、大量生産方式、という、スタイルを発明したのは、ヘンリーフォードだった。

鉄道王ヴァンダービルド、鉄鋼王カーネギー、などもいるが、こういう人たちは、典型的なアメリカ的な、ビジネス発明家だった。

最近だったら、スターバックスとか、マイクロソフト、デルコンピュータ、アメリカンホームダイレクト、P&G、コカコーラ(ペプシ)、マクドナルド、アップル。

これらが、アメリカであり、私が疑問に思うのは、仮に、いわゆる、「アメリカの没落」なるものが起こったら、じゃあ、誰も、コカコーラを飲まなくなるのか?もしくは、ウィンドウズを使わなくなるのか?マクドナルドはつぶれるのか?ということだ。

いわゆる、ダウ平均というのは、30銘柄からなっていて、うえに挙げたような会社、マイクロソフト、インテル、マクドナルド、IBM、AT&T、シティバンク、デュポン、エクソンモービル、コカコーラなどだ。

果たして、アメリカが没落、とか、ドルが紙になるとか、そういうことを言ってる人は、上のような企業が、全く売れなくなるといっているのか?もし、そうだったら、トヨタも売れないだろうから、共倒れだろう。

ただ、イギリスが、段々と、没落し、アメリカ、ドイツ、日本、ソ連の4強となって、大戦後、アメリカとソ連の2強になるわけだが、ああいう意味での、ゆっくりとした、アメリカの、地盤沈下のようなことは、あろうかと思う。

1800年代までは、大抵の、大発明、は、フランス、イギリス、ドイツなどで生まれ、決してアメリカでなかった。アメリカの私の知る、唯一の巨大かつ重要な最初の発明は、リボルバー(回転式連発銃)である。発明者コルトは、それを、世界で初めてと思われる「大量生産」し、安く売った。それで、西部劇では、あれほど、リボルバーが出てくるのであって、事実だ。(厳密には、コルトの後に改良版が出て、そっちが売れた、いずれにしても、アメリカは拳銃に関しては、欧州をリードしていた)。

この辺の、アメリカの発明魂の原点が、拳銃にあるというのは、実に象徴的である。欧州で、同時期に似た発想を持った人や、改良型を作った人もいたが、新型拳銃の多くは、圧倒的に、アメリカで発明されたものが多そうだ。マシンガンから、オートマチック拳銃(後ろに引っ張ると、準備完了で、銃弾が下から上に上がってくるタイプ=回転式ではない)も、アメリカの発明品だ。

さて、本当の問題に戻らなければいけない。

仮に、ドル覇権が、崩壊し、アメリカが没落するとした場合、それは、アメリカ・イギリス的な発明力も没落するのか?という問題であり、

また、仮に、アメリカに変わって、ロシアや、ユーロ、中国などが、超大国として出現するならば、それらの国は、英米ほどの、発明力があるのか?ということだ。

中国では、宋、明、元の時代まで、世界に冠たる発明力を持っていた。火薬、羅針盤、紙、漢字、その他、当時の世界標準でいえば、圧倒的な発明力、産業発明力、ビジネス的発明力も持ち合わせていた。

最近、とくに、ここ1,2年の、中国ビジネスの動きは、下請けとしての中国から、研究所としての中国への変貌だそうだ。

シリコンバレーのIT革命には、インド人と中国人(台湾人)だらけだったのは、かなり有名だが、もし、アメリカが、産業力だけでなく、発明力までも、失ったら、間違いなく、没落するといえるだろう。

しかし、現状では、マイクロソフトのウィンドウズを使っていたり、ステルス戦闘機を作るアメリカを見て思うのは、アメリカの基本的な、発明力の体力は、まだ衰えていないということであり、

発明力がある限り、国は繁栄を存続できる、と私は考える。

そういう人を尊重する文化というのが、アメリカ、イギリスにはある。たとえ、アフリカ人であろうが、東洋人であろうが、アメリカでは、発明力がある人は、完璧に別格扱いで、呼び方も違う。必ず、ドクター○○と言わなければいけないことになっている。

それに対して、日本では、発明力がある人間が、評価されないだけでなく、コケにされたり、怒られたり??言葉にできないほど、低い存在と見られていると思える。

バイオロジーの世界的権威が、なんと、就職できないそうだ。こういう国は、やっぱり、レーダーでやられるんだろうな、と、諦めているが、この辺の話が、理解できなさそうな人が、かなり多そうだというのが、悲しい。

発明とは何か、というのは、経験がないと難しいと思えるが、偶然と応用と温故知新だと思える。ここが、わからないと、日本は永遠に前に進めない。

織田信長は、確かに凄かったが、外国の発明を国産化した、というだけといってしまえば、そうなってしまう。

そこには、あの火縄銃が出来るまでに、苦労した数々の職人たちの苦労の面影はない。

また、逆に、何千、何万の失敗作をへて、完成した、シャープの液晶の真似をする韓国企業には、シャープの開発・発明グループの苦労は、きっとわからないだろう。

ここが、理解できている国(イギリス、アメリカ)と、そうでない国(日本+アジア)では、根本的に、決定的に、何か、信じられないような、落とし穴が、そこには見える。

しかし、最近、中国に真似されて、はじめて、そういうことの、本質が、一般人レベルまで、理解されるようになってきたのかもしれない、と、少し希望が出てきた。

ただ、一つだけ、いえることがある。ユダヤ人は、発明力が非常に高い。彼らが移住した先では、必ず、発明や革新が起きている。これは、なぜなのか?わからない。しかし、事実だ。

いわゆる理科系の人というのは、そこから何か学べないか?と、アインシュタインを読んだりするんだろうと思う。

頭が良い(東大みたいな)と、発明力がある、とは、決定的に違う。英米の大学で面白いと思ったのは、大学院以降へ進学する場合は、その人の成績とか、テストの結果も大事だが、その人物を見る場合が、圧倒的に多い、ということだった。

最近の小柴教授(2002年ノーベル賞、物理学)も、そうだが、アメリカで、いわば、発明力を買われた、そして、あっという間に、リーダーになった。そういう、発明力のある人材を、重く用いる、というのは、世の中のあらゆることのなかで、最も重要である、ということが、いつかわかるだろう。

ただ、現状として、日本は、そういう国ではないし、歴史的にもそうでなかったし、発明力と行動力の区別がつかないようなところがあって(<実はこれが、最大の問題である可能性がある)、そういう意味では、日本は、まだ、近代国家であって、現代国家でないのかもしれない、などと、思ってしまうというのが、正直なところだ。

ただ、現状では、そういう、発明力がある人が、一人だけ多く報酬を得る、というような発想は、まず、日本では、ありえそうにない。(実力主義の給料とか、成果主義とかいってるのは、全部ウソ)。

不思議なことに、日本が強い分野、自動車とか、アニメ、漫画とか、では、どうも、そういう、発明力のある人を、きちんと、認める、ダメだったのは、はっきりと、ダメとする、というようなことが、きっちりと行われているようにも見える。

また、いわゆる国際優良企業でも、そういう傾向が、曲りなりともありそうだ。でなければ、国際社会では勝てない。

今後、日本で、田中角栄以来の、土木国家としての日本から、安部さんだろうが、小沢さんだろうが、800兆円以上は、借金は増やせないので、そういうのが減るとした場合、やはり、生き残るのは、発明力がある企業もしくは、人間だろう。

しかし、時に、日本企業もしくは、最近のアメリカ企業でも、発明力がある人間を、切り捨てる場合が増えた。

いわゆる株式至上主義で、追い出されてしまうのだ。

あまり知らない人も増えているかもしれないが、なんと、あのアップルの社長(スティーブジョブス氏:iMac iPod など次々と開発、今度は、iPhone)は、一時的に、株主至上主義で、アップル社から追い出されたことがあったのだ。

そのとき、アップルは、低迷した。しかし、スティーブジョブス社長が復帰したら、すぐさま、カリスマ的な発明力で、復活した=iPod iMac など。

たまに、こういう系統の話をしても、何回しても、どれだけ説明しても、理解できなさそうな人がいる。

もしかしたら、そういう人は、何か、脳に、根本的な、何らかの発明力的な、理解に関する障害?か何かがあるのではないかと思い始めている。

そういう人は、えてして、権威的であり、間違ってない場合が多い。しかし、間違ってないのだが、発明力的な発想ができないので、発明力のある人に、必ず、裏をかかれて、自滅する。

しかし、粘り強く、独特の論理で、そういった明らかに効果があったはずの、発明力を、決して、断じて、評価しようとしない。そういう人がいる。なぜかわからないのだが、いる!

そこが、どういう風にそうなるのか?さえ、わかれば、日本どころか、世界が飛躍できそうだ。






PR

お名前
タイトル
メールアドレス
URL
コメント
パスワード



トラックバック:


忍者ブログ [PR]
ブログ内検索
カウンター