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たまに、欧州の代表的建築物などで、アラブ世界も含むが、

なんと!建築に、300年もかかった!

というようなのが出てくる。

はたして、彼らはいったいどこで、そのような、遠大的な思考方向というか、発想方法を、得る、もしくは、得たのであろうか?と、考えざるをえないのであるが、

そもそも、キリスト教にしても、恐ろしく長い物語になっているし、彼らが生み出した西洋的哲学や科学体系というのも、まるで、それこそ、ピラミッドのように、遠大な性格を持っている。

これは、思うに、現代の西洋文明の基礎が、もともと、エジプトに留学して帰国したギリシア人が中心になって、創り上げたという点が大きいのではないかと思える。

私が考えるに、エジプト文明と、ギリシア・ローマ文明は、同じ文明としてとらえられるべきである。また、どちらかといえば、メソポタミア文明と、エジプト文明の良いところを、さらに伸ばしたのが、ギリシア・ローマ文明だった、というのは、ある意味、明らかでもある。

しかし、彼らはいちおうにして、必ず、あのピラミッドを見て、間違いなく、途方もなく驚いたに違いない。

誰しも、最初は驚き、そして、次に考える。。。

はたして、かのようなモノは、どんな発想方法を持ってすれば、出来上がるものなのだろうか?と。

建設機械など、今ほど進んでいない時代であるからして、あれを見ることができただけでも、ギリシアの哲学者は、中国の哲学者より、ピラミッドの大きさくらい、幸運だったといえる。

最近、イギリス人が書いた、よい絵本があって、どうやって、300年ほどかかって作られた、大聖堂とか、ゴシック建築などの欧州独特の建築物が、建てられたのか、子供でも大人でも、完全に理解できるように、恐ろしくわかりやすい、挿絵(絵のほうが大きい)とともに、解説されている。

これを見て思ったのは、

あ!これは、ピラミッドと同じだ。

ということだ。まるで、ひとつひとつ、岩を積み上げるように、それは行われ、300年とか、400年かけて、作られた場合が多いようだ。

実際のピラミッドにはどれくらいの時間が使われたのか定かではないが、少なくとも30年くらいはかかったと、今のところは思われているらしい。

明治時代に、初めて、土木工事のために、お雇い外国人を雇った、明治の役人は、

西洋の土木建設というのは、小さなことを積み重ねて、初めて可能なることを痛感せり、、、

などということを述べている。どこかで、そういうのを読んだ。

確かにそうであり、あのニューヨークだって、建設技術という意味では、まるで、ウィンドウズが、ここまでくるのに、じっくり、ゆっくり、まるでピラミッドのように、じわり、じわりと、作られてきた。

日本のケータイだって、そうだ。そういう、

「ピラミッド思考」

に気づいた、ギリシア人の謙虚さというか、純粋さに、我々は、明治維新以来、再度、目を向けるべきではないだろうか?

西洋人は、そういう発想法を、建築ではエジプトから、思想では、中東から、学んでいった。そして、最後に、アメリカ的な大量生産、ポップカルチャーに至るのだが、

日本の場合、特に戦後は、そういう、長い長い、中間過程をいきなり飛び越して、いわゆる日本的大企業は、シェア至上主義によって、なんとかして、韓国製の液晶テレビに負けてはいけないとか、昔だったら、なんとかして、アメリカの車に勝ってみせるとか、明治のころであれば、なんとかして、イギリスの産業革命の産物であった、機械式織物に対抗できないかと、当時の、からくり職人であった、豊田佐吉が、なんと、当時にして、自動機織り機なる、かなり、ロボット化されたような、機織り機を発明し、特許を取得し、大英帝国の十八番に勝ってしまった。

戦後では、似たようなことが、家電、自動車などで起きた。戦時中では、ゼロ戦が最初のころは、10:1で勝っていたというのが有名だ(悲惨なことに、アメリカ側の猛烈な技術革新によって、最後には30:1くらいで、負けるようになった。)

家電製品で、日本や、その真似の韓国などに完全に市場を奪われていたアメリカは、パソコンを通じて、巻き返し、そして、ついに、iPodなどという、日本の十八番にまで侵入し、もはや、日本の家電は、かなり、追い込まれている状況にある。すぐ後ろには、韓国、台湾、中国が控えている。

伊勢神宮では、たしか、20年ごとだったか、建物が改築される。それを、

伊勢神宮的バージョンUP経済

と名付けるとすると、それは、あたかも、バージョンUPで儲ける、ウィンドウズや、その付随品、ソフト、

または、バージョンUPして儲けるという秘かなるビジネスモデルを持つ、自動車業界などは、

ちょっと無理があるが、伊勢神宮バージョンUP志向であるといえる。

これは、ピラミッド思考とは違う。

最近になって、欧州は、環境とか、ユーロとか、資源というような、ピラミッド志向に戻った。これは、ある種の本当の意味での先祖返り(ギリシア・ローマ帰りは偽物。エジプトに戻るのが、西洋の本来の姿)であり、

さらに、遺伝子的研究から、欧米人は、もともと遊牧民であったことがわかり(カフカスの遺伝子=ミルクさえあれば、ミルクをいろいろな栄養分に変化させるという突然変異)、彼らは、そういう意味で、本来の意味での原点回帰をしようとしている。

それに対して、わが日本では、何かそういうものがあるかといえば、探すのが難しいというか、そもそも、そんなことを考えたことがなかった人が多い。

ところが、あのピラミッドや、200-300年かけて造られる西洋の建築物は、それを見るだけで、それを、教えてくれるのである。

ピラミッド志向もしくは、ピラミッド型思考 でもいい。

ローマは一日にしてならず。 なんていうのも、ピラミッド思考の亜種にすぎない。

とにかく、ピラミッドは偉大である。この重大さが、どれくらいわかるかどうかが、文明と文化の違いなのかもしれない。

それと同時にでは、じゃあ、東洋には、何にもないのか?というと、そうでもない。

東洋には、万里の長城がある。しかし、あれから、学べるのは、なんとなく、マイナスなイメージな物事が多いような気がする。

もし、何らかの思想哲学的な天才が、万里の長城を、前向きにとらえる方法論を編み出すことができれば、アジアのルネッサンスが起こるだろう。

仮に、もし、原爆の威力を無力化するような、信じられないような技術が生まれれば、それは、万里の長城的な思考方法と、ようやく、手を結ぶことができる、本物の東洋の復活が可能となるだろう。

しかし、東洋にはもう一つの偉大な業績がある。火薬の発明だ。

もし、火薬の発明がなかったら、西洋人は、おそらく、欧州半島(あえて、そう呼ぶ)から、一歩も出ることができなかっただろう。ポルトガル人が日本に来れたのも、ひとえに、中国から、モンゴル、アラブ、そして西洋へと伝わった、火薬あったればこそである。

これは、本当に中国人の始皇帝から始まる、不老不死への中国的な錬金術の凄さを物語っている。としかいいようがないのだが、

最近の日本人研究者の、発明、発見などを見ていても、そういう、いわば

火薬の発明型 思考

が多いように思える。いろいろ混ぜてみたら、すごいものができた、というような発想法だ。

しかし、西洋流錬金術である化学に、東洋流錬金術もしくは、漢方流製薬の思考論は、敗北せざるをえなかった。

しかしそれは、長い歴史でいえば、過去150年だけである。なので、今後の150年は、どうなるかわからない。

最近、日本の物理学の研究で、反物質を、ある意味で、量産して、蓄えることに成功したというのが2年くらい前だったか、あって、仮に、それが、兵器として使われたら、核爆弾の比ではないな、と、驚いたことがある。

火薬の発明でいうと

黒色火薬(中国人が発明)
無煙火薬(イギリス人が発明)
ダイナマイト(ノーベルが発明)
下瀬火薬(日本人が発明)
TNT火薬(下瀬火薬と、化学構造は、ほとんど同じ)

というのが近代、、そのものだった。もちろん、鉄砲が、

・火縄銃(マスケット式)から、

・火打石発火方式、

・ライフル方式(銃の筒が、らせん状になっており、出てくる弾丸に回転を与えることによって、まっすぐ飛ぶようになる)

・散弾銃(一つの弾丸に、小さな粒状のミニ弾丸が入っているので、より、命中率が上がった)。

・2発、3発、同時発射型散弾銃。

・弾丸の中に、火薬が最初から入っているという新方式(それまでは、火薬と弾丸は、別々で、撃つまでに相当時間がかかっていた。

・回転式連続発射型(リボルバー)

・連続発射型(マシンガン)

・オートマチック拳銃(ひっぱると、次の弾丸が出てくる)

などと、次々と改良されていった。こういう発明のほとんどは、アメリカ、イギリス、フランスなどであったが、その時代に産業革命が起こっているのだが、私は、最近、それは、産業革命というよりも、

拳銃革命

だったんではないか?と思えてきた。こういう、技術革新には、必ず、兵器のような、必要とされる、需要がある、特に、植民地時代には、必ず、どこでも需要があったという意味で、巨大な産業だったことは間違いない。

この時に培われた発明精神が、アメリカではいまだに、どこかに残っており、それが、たまに、iPodのような形で、よみがえったりするんではないかと私は考える。

意外と無視されがちなのは、煙を多くだす、中国式黒色火薬から、イギリス人の牧師が発明したらしい、無煙火薬(爆発しても、煙を出さない、しかも、固体のつぶ状のようなものだったようだ)への転換で、これは、かなり、というか、重要な転換点であったに違いない。

ちなみに、最初は、別々だった、銃弾と、火薬を、弾丸の中に一緒に封じ込めるという特許(本当に特許があります)を出したのは、フランス人だったそうだ。

アメリカ人コルトは、船乗りとして、かじ取りをする、あの回転式かじ取りを見て、回転式拳銃を思いついたそうだが、こういうのを、本当に使えて、壊れなくて、誰でも使えるようにしたのが、天才職人、ブローニングという人だった、ということを最近知った。

こういう、まさしく、近代。の欧米の歴史には、何かしら、まだ、日本が学んでない何かが、ある。

ブローニング氏は、オートマチック拳銃と、マシンガンの発明者でもあるが、こういったそうだ。

たまたま、ちょうど良い時代に、ちょうど良い場所に、幸運にも生まれてきたから、色々なことができた。

職人らしい名言だ。

最近、中国に工場が、どんどん移動しているが、こういう歴史を振り返ると、やはり、工場というのは、大事なんだなあと思う。

ちなみに、アメリカではじめて、

「工場(大量生産をする)」

という、「概念」もしくは、「組織、集団」を、最初にやったのは、回転式県有の発明者、コルトだそうだ。

100年後のT型フォードのフォード氏ではない。

ちなみに、石油ビジネスというのを「発明し」、「独占して価格を支配する」という「方法論」をすべて一人でやってのけたのが、かの有名な、ロックフェラー氏である。

さて、本題に戻ると、確かに、欧州文明には、多分にピラミッドのにおいがする。といえるが、

アメリカ文明(=拳銃文明?)には、はたして、ピラミッド思考は必要だったのか?おそらく、違うだろう。

あの広大な大地で必要だったのは、

ケータイ可能 道具

であったのは、おそらく間違いない。その代表格が、拳銃だったのだ。なので、これは、植民地時代が生み出した、アメリカ的発想であると思える。

iPodで、ウォークマンが負けた、負けたと、嘆いてきたが、元祖、ケータイ道具、の発祥の地アメリカで、あそこまで、本家を驚かしたウォークマンがすごいのであって、iPodは、本家復活、というだけなのかもしれない。

それにしても、iPodタッチ、iPhoneには、驚いた。

こういう発明的近代の原点は、おそらく、中国人の火薬である、と私は思う。決してピラミッドではない。

しかし、中国人の火薬に、ピラミッド思考の熟成味付けをすると、アメリカ型、拳銃思考文明ができたのだ。

それは、ウィンドウズとか、自動車でも同じで、

バージョンUP文明、と、言えるかもしれない。

イギリス艦隊は、スペイン艦隊より船が小さかったのが勝因とされてきたが、最近の研究では、イギリス艦隊の大砲が、より性能が、優れていたらしい、という説があるそうだ。十分にありえる話である。

日本軍が、アメリカイギリスに惨敗したのは、原爆もあるが、やはり、レーダー、近接信管(弾丸の中にレーダーが入っていて、近くにゼロ戦が来ると、自動的に爆発する、これが、有名な七面鳥打ちという残忍な名前がついた、大敗北の直接原因だ。決して、精神論とかの問題ではないのだ。

しかし、ここで、問題が残されている。

・エジプト・欧州型 ピラミッド思考

・万里の長城思考

・火薬の発明的思考

・伊勢神宮的、周期的、建て替え思考

・アメリカ拳銃的、バージョンUP思考

どういうのが、これから、生き残るのであろうか?という問題だ。

もしかすると、

・東洋型、稲作思考

も、かなり、有望な候補かもしれない。特にこれからの、テーマとされる、環境とか、そういう世界では、循環型社会、という意味では、何かしらの教訓を、東洋型 稲作思考は、与えてくれる。

それが、日本で、廃れていくのは、惜しいことであるが、その精神は、日本の優良企業に、受け継がれていると思える。

しかし、韓国も中国も、稲作思考を知っている。東南アジアもそうだ。そこで、何か、伊勢神宮思考的な、何かが、日本的特色として、何かがありそうだ。

また、あの、初詣、という、あの儀式には、何か、何かがある。
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