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最近、わかってきたことで、すごいなあと思っているのは、大英帝国の遺産は、まだ強く残っているということだ。

これは、株とかをやっているとわかるんだが、最初に来るのは、必ずイギリス系だ。次にアメリカ系が来る、そして、アラブとか欧州が来る、最後に現地人(日本人とか中国人)が高値で買って大損する。

悪いけど、というか、悲しいけど、これが、事実のようだ。

アメリカの時代である、現在に生きる現代人は、忘れがちだが、こないだまでは、世界は大英帝国の時代だったのである。アメリカなどは、新興国だったのである。

アメリカがイギリスを脅かすようになり、ドイツや日本などまで台頭してきたころに、イギリスは、困りはて、なんとか、生き延びる方法はないか?と、何人かの、先駆的な人が、とある試みを行った。

それは、新しく台頭する国家に投資をして、儲ける。

という戦略である。負けてもいいけど、金は儲ける。これが、先駆的な人々の、試みだった。

もしかすると、これは、イギリスが唯一植民地にしなかった、日本のコントロールから得た教訓であった可能性がある。

イギリスは日本と組んで、ロシアを挟み打ちにするという戦法で、日露戦争を、日本とともに演出し、成功したかに見えた。

その前に、クリミア戦争で、トルコと組んでロシアに対抗しようとしたが、失敗している。

そこで、もっと良い方法はないのか?と、イギリスの苦悩は続いた。そこで、いつ頃から、アヘン売りとか、戦争とかでなく、投資、という戦法によってイギリスは、成功し始めるのか?というと、それを、国家戦略として、思いっきり前に出したのが、サッチャー政権だったのは間違いない。

おそらく、イギリスの場合は、100年くらい、答えを探して、やっとわかったのだ。ところが、イギリス人でも、アメリカに投資して、大金持ちになった人もいたらしい。自分を追い越す人にあえて投資するわけだ。これをやったのが、最近だと、戦後の日本に投資して億万長者になった、イギリス人 テンプルトン氏であるが、今では、貴族の称号を与えられて、テンプルトン卿と呼ばれているらしい。

戦後、日本に占領軍の一人として来日したテンプルトン氏は、当時、新興企業だった、ソニーやホンダ、イトーヨーカドーなどに投資し、大きな財産を築いたようだ。その資金を元に、世界中に投資し、成功をおさめた。

おそらく、日本のあとに続いた韓国や、台湾、そして中国でも成功したんだろう。中国株ニュースでも、やはり、テンプルトンファンドは、かなり、手が早いというか、先読みが得意そうである。イギリスのゴールドマンといったところだろうか?ゴールドマンというのは、アメリカの先読み、先駆的な投資銀行の代名詞である。

ところが、最近知ったのが、あの007の作者であり、戦時中は、ナチスの暗号解読に成功もしたという、伝説的な、小説家でもある、フレミング氏の、祖父は、当時の新興国アメリカに投資して、大金持ちになった人だそうだ。

そういった意味で、もっと大きな枠組みでいうと、欧州には、ロスチャイルドという兄貴分がいて、アメリカにはロックフェラーという弟分がいたのだが、それが、第一次大戦、第二次大戦で、立場が逆転した。

特に、ソ連が、東ヨーロッパを支配していた時代は、ロスチャイルドは、おそらく私の想像では、死ぬかけているような状態であったと思える。ところが、冷戦終結後、ロスチャイルドはゆっくりとよみがえり、サッチャーとともに、新しき産声をあげ、最近の、実物経済によって、よみがえろうとしているのではないかと私は考える。

元、大英帝国系国家である、南アフリカ、オーストラリア、カナダは、資源の宝庫である(最近高騰する金や、鉄鉱石などは、ほとんど、この辺の地域が一位、ウランも含む)。また、石油マネーは、ロンドンを通じて、世界中に分散する。

そして、大英帝国系の、アジアへの入り口は、なんといっても、シンガポールと香港だ。決して日本ではない。

日本は、そういう意味では、アメリカ一辺倒だったので、今、世界で何が起こっているかわからないで、困惑しているといえそうだ。

アメリカに頼んで、なんとかしようと試みているようだが、うまくいってない。何しろ、アメリカは、今、旧大英英国系+アラブ+中国、そして、それにもしかすると、ロシアまで加わった大連合と闘っているかもしれないのだ。ユーロもそうだ。

そんなことは、まったく知らない日本は、アメリカにすがろうとして、おかしなことを連発している、とも考えられる。

私が考えるに、第二次大戦で、あれほど、日本が、負けたのは、世界が、大英帝国中心型世界から、アメリカ中心世界へ、移行中であったことに気付かなかったからだと思う。特に、当時の指導者層で、上のほうはそうだったに違いない。

奇妙なことに、真珠湾攻撃の山本五十六などは、そういう意味では、アメリカのほうが上だと見ていたと思える。それが、わざわいとなって、中途半端な攻撃に終わってしまったようだ。これが、山本五十六のジレンマ、ということで、これから、山本五十六のジレンマ、といえば、これ、という風に、メディア界で、通じるようになったら、すごいかもしれない。

そして、今、またしても、日本は、おそらく、新しい世界の潮流を、読み違えている可能性がある。

それは、大英帝国系国家連合の復活だ。ここで、一番大事なのは、アラブとロシアだ。中国は、そういう意味では、恐ろしく読みが深いので、あらゆる、勢力を天秤にかけて、いいところどりをしている。だから、あんなにうまくいっているのだ。

ところが、日本は、そういう世界の変化が読めないだけでなく、今だに第二次大戦の山本五十六のジレンマ症候群のトラウマから立ち直れない、旧世代の指導者が、アメリカにすがろうとしているのだが、やっと、そういう、束縛というか、ジレンマから、ほんの一握りの指導者層の、一部が、気付いてきており、新しい戦略を練ろうと、考えなおしているように見える。

もし、こういった私の想像が正しいとすれば、もし、今まで通りの日本であり続ける場合、日本は、アメリカと一緒に没落するか、もしくは、アメリカの再逆転があって、一緒に勝つか、どちらかだろう。

しかし、アメリカの仮想敵国は増えるばかりである。旧大英帝国国家のみならず、中国、ロシア、そして、欧州(ユーロ)まで、そうなろうとしているが、

最近のサブプライム危機などでは、欧州と、手を組んで、仲直りしようとしているが、こういう関係はいつまでも続くわけでもない。

欧州は、一時期、ロシアと近づこうとして、アメリカを避けようとしたが、フランスが、そういうことを主導するようだが、アラブと同盟しようとした、シラク大統領に対して、今回のサルコジ大統領は、アメリカと仲直りしようとしている。

ところが、イタリアは単独で、ロシアと仲良くなろうとする(資源外交で、ロシアとガスパイプラインを結ぶ)など、色々ある。

こういう風に個別に考えることも重要だが、大まかな世界の動きとして、囲碁のように、どれだけ、とらえられるかが、重要なんだろうかと思える。

目下、一番重要と考えられるのは、資源や、石油高で、復活したかに見える、旧大英帝国連合や、アラブ、そして、あらゆる勢力を天秤にかけて、見事に成長した中国や、資源高および、内部大改造で復活したロシア、

つまり、最近、急に伸びた、旧大陸系国家群(ユーラシア連合)が、今までのペースを維持できるかだが、去年くらいから、だんだんと、その伸びに疑問を持たざるをえないような動きがチラホラと出てきている。

かといって、アメリカが、逆に再逆転するかといったら、アメリカは今、住宅バブル崩壊で、大変である。

中国は相変わらず、いろんな国を天秤にかけて、儲けようとしているが、最近、そういう、中国のずるさが、唯一、中国を、何も言わずに信頼していた、アメリカに、「ばれてしまった」可能性がある。

今頃になって、騙されたことに気づいたアメリカは、今頃になって、日本と再度、組めないか?などと言っているのだが、何しろ、日本をめちゃくちゃにしておいて、いまさら、なんだよ!と、日本は怒っている。表には出てこないが、どうしても、そういうのは、どこかで、交渉の場などで、出てきてしまうのだ。不信感だ。

場合によっては、中国とか、ロシアのほうが、いいというような人までいる。いや、実際にそうである可能性はある。

特に、去年の中頃くらいは、そういう人が急に増えたと思える。いや、ここ数年というべきか?

ただ、ロシア、中東、中国、旧大英帝国連合を、うるわしている資源高、および、その理由として、もてはやされてきた、インド中国の成長が、いつまでも続くとは限らない。

アメリカは、20年くらい前に日本を敵視するあまり、韓国や台湾を味方につけて、徹底的に日本を叩いた。やられた日本は、途方に暮れ、なんとか、内部的合理化で、よみがえろうとしたが、日本もアメリカも負けないために、更なる合理化、という意味で、中国の安い労働力とか、インドの安い労働力などに頼っているうちに、だんだんと、かつての大国連合が、復活して、逆に、占領されるのではないか?と、おびえはじめている。特にアメリカは、本当に、アラブマネーや、中国マネーに占領されるかもしれないと、心配しているらしい。

イギリスの場合は、歴史的にロシアを敵視してきたから、急に金持ちになったロシアなどに、占領されるのではないか?と、恐れているように見える。また、中東を支配してきたイギリスが、逆に石油マネーで、支配されようとしているのは、もはや、明白だが、それでも、そういう支配のされ方をすることによって、イギリスは、金融の世界では、少なくとも、潤っているのである。

だから、いくら東京が頑張っても、ロンドン、シンガポール、香港など、大英帝国的ネットワークと中東オイルマネー連合に、かなうはずないのである。

しかし、今年くらいに、仮に石油が暴落するとか、そういうことになったら、まだ、わからない。アメリカの再逆転もありえる。

サブプライム問題で、今まで亀裂が走っていた、アメリカと欧州が、再度、共同路線をいくか、それとも、そうでないかが、最近、2008年の前半の焦点だろう。

こんな中、そういう世界の潮流を、1%も読めてないかもしれない指導者が多い日本に、興味を持つ国があるはずもないのである。

もし、私の考えている、想像している、ここに書いたようなことが本当ならば、あらゆることは、自明にも思えてくる。

しかし、自明だからといって、今後どうなるかは、それぞれの陣営が決めることであり、駆け引きであり、方針であり、

情報 である。

情報を甘く見るな。新聞には、情報が書いてあるが、シナリオは書いてない。そこを、間違えるな。

本には、シナリオが書いてあるが、それが、何年前のシナリオなのか?わかったものではない。

いまだに10年くらい前の世界のシナリオとか、つながりを、得意げに披露しているウェブサイトや、本もあるが、いずれ、わけがわからなくなるだろうから、今のうちに、新しい視点を身につけるべきかもしれませんよ。

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